
米国・英国における雇用トレンド 人事プロフェッショナル調査
概要:
世界最大級のサーチ&リクルートメント組織であるMRINetworkは、オピニオンリサーチコーポレーション(ORC)に委託し、今日のプロフェッショナル人材のキャリアを研究するための調査を行いました。本調査は米国の人事ディレクターもしくはシニアエグゼクティブとの電話インタビュー200件、英国の人事ディレクターもしくはシニアエグゼクティブとの電話インタビュー200件に基づいています。
大半の米企業では、従業員が中間管理職に就任後6年以内に、その人物に上級管理職につく資質があるのか、または“万年”中間管理職者で終わるのかを見極めるということが本調査から判明しました。英国では、その時間幅はさらに短くなり、中間管理職者が上級管理職レベルに昇進するまでの期間は、平均的に4年間しかないということも明らかになりました。また、“万年”中間管理職者が、会社の成功にとても重要な役割を果たすとみなされていることも判明しました。
調査結果からMRINetworkが認識したことは、上級職を希望する中間管理職者は6年目の時点で、自身のキャリアにおける選択肢を慎重に吟味すべきであるということです。選択肢には、新しい会社への転職や現在の会社にとどまりシニアマネジャーとして地盤を固めることも含まれるでしょう。
さらに、調査によって対象となった企業の多くが、社内の従業員の中から上級管理職レベルに昇格させる人物を選んでいるということが明らかになりました。企業の人事マネジャーたちは、各候補者の上級管理職への資質を総合的に審査するよう指導されています。それらの候補者たちが組織のコアとなり、将来の上級管理職者となるのです。人事マネジャーはビジネスの緊急なニーズや空きポジションへの補充という枠を超えて、各候補者が長期的に見て上級管理職のプロスペクトとなる人物であるかを審査、判断することが求められます。
以下は本調査の結果の一部です:
- 調査によると、米国・英国の企業は自社の従業員を、ジュニアポジションに平均約5年、中間管理職ポジションに平均約7年、上級管理職ポジションに平均約7年おいておくということでした。しかし、インタビューに答えた人事プロフェッショナルによると、候補者に対し転職を許容できる在職期間は何年目であるかという質問に対しては、ジュニアポジションの候補者であれば3年、中間管理職であれば4年、シニアポジションであれば5年という結果でした。上のポジションに行けば行くほど、頻繁な転職は受け入れられ難くなっていきます。そのため中間管理職者~上級管理職レベルのマネジャーはキャリアの選択に関し、より分析的な判断が必要になります。
ポジションごとの平均在職期間
候補者(ジュニアレベル)の転職、就労から何年後であれば許容できるか?
候補者(中間管理職者)の転職、就労から何年後であれば許容できるか?
候補者(シニアレベル)の転職、就労から何年後であれば許容できるか?
- 同じレベルのポジションにとどまっている中間管理職マネジャーが、“万年”中間管理職者とみなされずにいられる期間は、平均的に米国では5年強、英国では5年弱と考えられています。この比較的短い期間が意味するのは、上級管理職レベルに昇格したいと考えている中間管理職者は、就労後すぐにでも組織に大きな印象を与えるような仕事をしなければならないということです。
“万年”中間管理職者とみなされるまでの期間は?
- 米英両国の人事マネジャーが共に同意していることは、自社の従業員から上級管理職者を選ぼうとしている企業にとって、中間管理職者はビジネスの成功に重要な存在であること、また“万年”中間管理職者も高く評価されている、ということです。
- 英国の人事マネジャーたちによると、中間管理職者を上級管理職に昇格させるまでの期間は、平均4.7年いわれています。それに対し、米国では平均6.3年といわれています。米英両国の違いがはっきり出るのは就労後3~4年目で、英国の回答者の1/3がこの期間に中間管理職者を上級管理職に昇格させるというのに対し、米国で同期間に昇格させるとこたえた回答者は全体のわずか20%でした。また、9年後以降に起こる昇格に関しても両国の違いがはっきりと出ています。
中間管理職者を上級管理職に昇格させるまでの期間は?
- インタビューに答えた人事プロフェッショナルによると、平均的に英国においてのほうが、昇格が早いのは、英国の候補者たちが米国の候補者たちに比べ、面接の際に自身の昇格のチャンスについて尋ねる傾向が強いためだろうということです。調査によると、面接の際に昇格の機会について尋ねる中間管理職者は米国の41%に対し、英国では58%に上ります。さらに英国の回答者の37%が、面接の際に昇格の機会について尋ねる候補者が過去5年間で増加したと回答しているのに対し、過去5年間でそういった候補者が増加したと回答した米国の人事プロフェッショナルは28%でした。
面接で昇格の機会について尋ねる候補者の割合
調査方法:
本調査は、米国の人事ディレクターもしくはシニアエグゼクティブとの電話インタビュー200件、同英国200件に基づいています。回答者は全員、採用決定において大きな役割を持っています。インタビューは米国においては2005年6月14日から8月5日、英国においては2005年6月14日から8月12日の間に実施されました。200件の各サンプルの許容誤差は、プラスマイナス7%です。(信頼度95%)
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